コンクリート用 耐震マットとは

床に一切穴を開けずに耐震固定できる、コンクリート用の粘着マットです

従来の耐震マットは「床面との相性」があり、デコボコのないフラットな面が必要です。Pタイル、光沢のあるような塗床等であれば問題ありませんが、コンクリートのような「ざらざら」な面は設置面積が少なく本来の性能を発揮することが出来ませんでした。「コンクリート用耐震マット」は荷重を加える事で非常に柔らかいジェル状になり、小さな隙間に入り込み床面と対象物を固定します。

荷重をかけることでジェルがコンクリートの凹凸に浸透し密着する様子を示した図

アンカーレスの必要性

「クリーンルーム内」「防水塗装」「屋上」「レンタルしている建物」「頻繁にレイアウト変更を行う」など「アンカー穴を空けられない場所」で耐震固定を行いたいという要望を多数のお客様からお問合せ頂いています。その中には「床の状態が悪くアンカーが打てない」という声もありました。

お客様からの声

  • 1 建物が老朽化しており、アンカー強度が足りない
  • 2 古い建物で床が薄く、アンカーボルトを打てない
  • 3 後々移動を考えているため、穴を開けたくない
  • 4 アスベスト(石綿)が使用されていて、穴をあけられない
  • 5 古い建物で穴をあけるには調査や市町村への報告が必要になっている

こういった場所でも、「コンクリート用耐震マット」であれば床に一切穴を開けることなく、確実な耐震固定を実現できます。

耐震マットの種類

用途に応じて、従来品の「ノンブレンタックゲル」と、凹凸のある面にも対応した「コンクリート用タックゲル」をお選びいただけます。

ノンブレンタックゲル コンクリート用タックゲル
型式 NTG NTCR
厚み t3、t5 mm t5 mm
標準サイズ □400mm(Bタイプ) 及び □100mm(Aタイプ)
標準色※1 黒 ライトグレー
吸水性 ✕ 〇
紫外線※2 ✕ ✕
剥離 〇 ✕
使用可能な場所 塗床、Pタイル、金属板、ガラス、樹脂など凹凸のない面 コンクリートなど凸凹のある面でも使用可能

※1:ロット単位とはなりますが、色を指定することも可能です。問い合わせフォームよりご連絡ください。
※2:直射日光(紫外線)に当たると劣化してしまうため屋外で使う場合は対策が必要です。

得意な場所・苦手な場所

得意な場所
・コンクリート打ちっぱなしの床、スラブ面
さびた鉄板
・直射日光の当たらない屋外
苦手な場所
・直射日光が常時当たる屋外(紫外線により劣化するため対策が必要です)
・頻繁に着脱・移動を繰り返す用途(剥離性が低いため)

コンクリート床への施工ご相談事例

これまでに「コンクリート床に穴をあけずに設備を固定したい」というご相談を、さまざまな業種のお客様からいただいています。代表的なご相談を設置状況別にご紹介します。(お客様名は伏せて掲載しています)

床が薄い・アンカーを打てない建物

業種 固定対象 ご相談内容
金属加工メーカー 工場2階の生産設備 アンカーを打てるほど床のコンクリートが厚くない。
電気工事会社 分電盤(約200kg・高さ約2m) 地下水槽の上のスラブで、アンカーを打つのは避けたい。湿気の多い地下室。
電機メーカー 通信機器用ラック(最大約200kg) 床のコンクリートに石綿が含まれている可能性があり調査ができないため、アンカーを使わずに設置したい。

穴あけ禁止・仮設や移設の予定がある

業種 固定対象 ご相談内容
通信工事会社 19インチラック(約350kg) 建屋1階のコンクリート床で穴あけが禁止されている。2か月程度の仮固定。
装置販売会社 電子部品メーカー向けの新規装置 将来の移設を考えて穴を開けたくない。床はコンクリートの上に塩ビシートを貼った状態。
什器メーカー スチール製サイネージスタンド 設置先の施設から、コンクリート床へのアンカー固定を禁止されている。
商社 樹脂製ガードレール・ガードポール 展示会場のコンクリート床に、穴を開けずに固定したい。
搬送機器メーカー 食品工場のコンベヤ(約30kg) 仮設置のため後で取り外す可能性がある。床は水洗いする。
自動車部品メーカー 複数台の生産設備 地震対策のため、使えるかどうかを判断する前にコンクリート床への粘着強度を測定したい。

特殊な環境

業種 固定対象 ご相談内容
公共事業 坑道内の計装器用架台 アンカーを打てない坑道で、凹凸の激しいコンクリートや岩盤に固定したい。水路の脇で湿気が多い。

ご相談の際にお伺いする内容

適した製品や枚数をご提案するため、以下の情報をお知らせください。

  • 1 固定する物の重量・寸法・重心の位置
  • 2 床の状態(コンクリートのまま、塗装あり、シート貼りなど)
  • 3 設置環境(屋内・屋外、直射日光、温度、水がかかるか)
  • 4 使用期間(常設か仮設か、取り外す予定があるか)
  • 5 動作による振動や横方向の力がかかるか

アスベスト(石綿)について

2006年以前に建てられた建物は、アスベスト含有建材の穴あけ規制にご注意ください

2006年以前に建てられた建物では、壁や床材にアスベスト(石綿)を含む建材が使用されている場合があります。アスベスト含有建材に穴をあける作業は、労働安全衛生法・石綿障害予防規則・大気汚染防止法の規制対象となり、事前調査の実施や行政への届出が義務付けられているケースがあります。

「コンクリート用耐震マット」であれば床に一切穴を開けずに耐震固定ができるため、こうした調査・届出の手間や、アスベスト飛散のリスクを回避することができます。

参考:
国土交通省:アスベスト対策Q&A
大気汚染防止法(e-Gov法令検索)